世界料理学会 in HAKODATE

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コンセプト

函館発、料理人による「学会」

料理学会とは

世界料理学会は1970年代後半、スペイン北東部のバスク地方、サン・セバスチャンに起こった「新バスク料理運動」の流れを組むものです。
 1994年に「世界バスク料理会議」(深谷宏治が日本代表として参加)を開催、これが発展し1999年「Lo Mejor De La Gastronomia(最高美食会議)」という催しが始まり、この会議が料理学会の嚆矢とされます。従前の料理講習会とは異なり、料理人たちが料理哲学や料理の背景にある風土や素材、そして調理法や供するための手法などを理論的・科学的に、映像などを交えてプレゼンテーションするというものです。バスク地方では今日まで引き続き開催され、今では各国の気鋭の料理人たちがこの学会での発表に手を挙げ、世界中から料理関係者が集う催しとなり、料理人たちの研鑽の場となっています。そして「料理学会」はバスク地方にとどまらず、世界各地に輪を拡げていきました。
 スペイン・マドリッド、イタリア・ミラノ、フランス・ドゥービル、アメリカ・ニューヨークなどでも盛大に催されるようになりました。今日、これらの催しに招聘されることが世界の料理人たちのステータスともなっています。
 日本でも2009年2月「世界料理サミット2009 TOKYO TASTE」(於 東京フォーラム)が世界屈指の規模で開催され、欧米の三つ星シェフらが集いました。

 

函館の料理学会

2009年4月「2009世界料理学会 in HAKODATE」を開催しました。若き日にサンセバスチャンで修業した深谷宏治(函館・レストランンバスク)は、かの地のシェフらとの交流のなかで料理学会の開催意義に共感し、料理学会は食材に恵まれる土地で、現場の料理人たちの研鑽の場を作りたいとの思いから、その構想を温め、東京での開催に遅れることわずかに2カ月、函館での開催を実現しました。函館の料理学会にも、私たちの呼びかけに、国内各地から気鋭の料理人たちが集まり、またスペイン・アルゼンチン・シンガポールからも料理人が駆けつけ、レストラン五島軒を会場に2日間にわたる発表が繰り広げられました。
 以後、1年半に1度ずつ、春、秋と開催のシーズンを変えながら、これまで8回開催してきました。会場は第3回開催以降、函館芸術ホールに移し、毎回500名を超える聴衆を集める催しに成長しました。